角川武蔵野ミュージアム

企画展/イベント/ライブラリー

Photo:Kenshu Shintsubo

  • 開催終了
  • 企画展

特集展示:石は生きている

「荒俣ワンダー秘宝館」で、2021年7月3日(土)〜2022年1月16日(日)の約半年間、石とその生命性に着眼した企画展、「石は生きている」を開催いたします。

気が遠くなるような永い時間をかけて、地球の内部でひっそりと生成された石。

結晶しながら変化していく様はまるで生命そのものです。

そして、石のもつ造形と色彩の多様さに、古くから人は生命を見いだし、「石が持つ生命性」を愉しんできました。

本展では展示会場を5つのゾーンにわけ、無機物の石に命を吹き込んでいきます。

石の数は全300点。希少な石も多数並びます。まるで生命のように輝く石をどうぞお楽しみください。

【5つのゾーニングと展示する石のご紹介】

1. 隕石と生命

左側にあるはケニアのセリコで発見された隕石のスライスだ。

鉄、ニ ッケルといった金属の間に、 美しい琥珀色のかんらん石が混じり合う「パラサイト隕石」と呼ばれる石鉄隕石だ。 

パラサイト隕石は地球に飛来する隕石の中でも1-2%しか存在しない希少なものだ。

約46億年前、大量の隕石が氷とともに地球に落ちた。

それらの氷が海の元となり、生命を誕生させたという説がある。

【写真:パラサイト隕石(ケニア セリコ)】

2. 石になった生命

地球が誕生して以来、生命は繁栄と衰退を繰り返してきた。

こちらのゾーンで展示するのは、かつて生命として地上で繁栄し、化石となった生命たちである。

通常、生物が死ぬと肉などの軟質部は分解されて失われる。

一方で、骨や殻、歯などの硬い組織は堆積物に埋もれていく中で、「生命の形」を残したまま鉱物に置換されて化石化する。

【写真:ウニの化石(スペイン テルエル県)】

3. 成長する石

鉱物は原子や分子 の規則正しく並ぼうとする性質によって「結晶」する。

結晶が成長し、変化していく様は、まさに生命そのものだ。

このゾーンでは「成長する石」をテー マに、「人工の鉱物」と「自然の鉱物」を展示している。

人工と自然の鉱物 で大きく異なるのは、その「純度」だ。

人工の鉱物は短期間 で不純物なく美しく結晶するのに対し、 自然の鉱物は長い時間をかけ、様々な不純物を取り込みながら成長していく。

【写真:グリーンファントムクォーツ(マダガスカル)】

4. 発光する石

蛍石はフッ化カルシウム(CaF2)を成分とする鉱物の一種で、高温で加熱すると夏の夜に見られる蛍のように発光することから、その和名がつけられた。

本来、 蛍石は無色透明であるが、 内部の不純物により青、 黄、 緑、 紫など様々な色を帯びる。

ここに展示するのは世界中で産出された、 全56個の蛍石だ。

蛍石のもつ造形と色彩の多様性と、まるで本物の蛍のように宙で輝く生命性を感じていただきたい。

【写真:アクリル封入した蛍石】

5. 石に見る生命

ほとんどの石は無機物ではあるが、 まるで有機物のように鮮やかな色や造形を持つものも多く、 そこには生き生きとした生命性を感じることができる。 

だからこそ人は古来より石に生を見出し、 見立てを楽しみ、 石に生命の名前をこめてきた。

左側の写真はぶどうの形に似たアメシスト(紫水晶)で、グレープカルセドニーと名付けられた。

【写真:グレープカルセドニー(インドネシア)】
Pagetop