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Photo:Kenshu Shintsubo

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<第2期>【昭和100年】+【角川源義没後50年】特別編集書架


【第2期】
戦前と戦後、2つの発禁本
戦前のファシズムは憲兵による検閲/戦後のデモクラシーはGHQによる検閲

「昭和100年特集棚」第2期

 

■デモクラシーと出版の自由について考える

「戦後80年の今だからこそ考える“絶対平和”」の企画として、エディットタウンの中心に設置した特別編集書架では、太平洋戦争(大東亜戦争)および日中戦争、第二次世界大戦に関する本を展示し、戦前・戦中・戦後の出版文化や読書環境を体感できる特集展示を行っています。また特別編集書架の上段には、第1期の「少年少女の戦前・戦中・戦後 テレビもスマホも無いあの時代、少年少女は何を読んでいたのか?」に続き、第2期として、「戦前と戦後、2つの発禁本 戦前のファシズムは憲兵による検問/戦後のデモクラシーはGHQによる検問」をテーマに、三康図書館から借用した貴重な資料を展示しています。

わが国では、出版物を規制する「出版法」や「新聞紙法」などに基づき、明治26年から終戦のころまで、国家による検閲が行われていました。安寧秩序を妨害し風俗を壊乱したという理由から、発売頒布禁止措置、図書館での閲覧禁止措置などの処分を受けた出版物を総称して「発禁本」と呼びます。発禁本の対象は、社会思想関係だけでなく、芸術や文学にまで及びました。また戦後は、連合国軍総司令部(GHQ)が行った占領政策の中に、「占領軍の意に沿わない出版物」を没収する等の言論弾圧がありました。没収図書の一覧は昭和24年に没収官用に内密理に配られましたが、それは昭和57年に『連合国軍総司令部・指令没収指定図書総目録:連合国軍総司令部覚書』として「今日の話題社」から発行されました。現在この目録は、国立国会図書館デジタルコレクション他、各地の図書館で閲覧することができます。

第2期は、三康図書館の前身である旧大橋図書館で、戦前から戦中期にかけて閲覧禁止図書に指定された「憲秩紊本(けんちつびんぼん)」や、GHQから没収を命ぜられた「宣伝用刊行物」とみなされた資料群の一部を展示します。権力者が封じようとしたこれらの資料は、社会の中で「言葉」がどれほど恐れられる力を持っていたかを示しています。この展示では、表舞台から隠されたこれらの資料から、デモクラシーと出版の自由について考えます。

 

※憲秩紊本…「法律・秩序を乱す本」という意味で、三康図書館独自の資料群です。現在、三康図書館では約1,280冊の憲秩紊本があり、一般図書とは別の場所に保管されています(見学可・問合せは三康図書館)。

 

 第二期写真1 

第2期写真2

第1期展示はこちら

 

■三康図書館(公益財団法人三康文化研究所付属三康図書館)

1964(昭和39)年に、増上寺と西武鉄道が共同で設立。博文館創立者である大橋佐平・新太郎父子が設立した私立の公共図書館である大橋図書館を前身とし、現在はインド学・仏教学に関する研究調査を行う三康文化研究所の付属図書館となっている。江戸時代の版本・写本、近代の児童書、博文館の発行雑誌など、多数の稀覯本を所蔵する。

開催概要

 

企画展タイトル:「昭和100年」特集棚
英語タイトル:Showa 100: Feature Shelf
会場:角川武蔵野ミュージアム4階 エディットタウン ブックストリート
会期:2025年10月15日(水)~12月下旬
休館日:毎週火曜日
営業時間:10:00~18:00(最終入館は17:30まで)
主催:角川武蔵野ミュージアム(公益財団法人 角川文化振興財団)

チケット価格(税込): KCMスタンダードチケット(本棚劇場含む)
●オンライン購入(https://tix.kadcul.com/)、当日窓口購入
一般(大学生以上):1,400円/中高生:1,200円/小学生:1,000円
※本チケットで当館のスタンダードチケットエリア(常設展エリア)をご覧いただけます。
※展示替えなどにより、日程によっては一部エリアに入場できない場合がございます。
※「1DAY パスポート」チケットなどでも本展示をご覧いただけます。詳細はチケット購入ページなどでご確認ください。

*休館日、開館時間は変更となる場合があります。最新情報、詳細は営業カレンダーでご確認ください。
*展示内容が変更、または中止になる場合がございます。予めご了承ください。

開催期間 2025年10月15日[水] 〜
開催エリア 4F エディットタウン-ブックストリート
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