企画展/イベント/ライブラリー

Photo:Kenshu Shintsubo

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魚っとこ水族館  所沢はむかし海だった!?  ※会期延長!

生涯海と向き合ってきた荒俣宏さんの貴重なコレクションを展示

幼い頃から魚が大好きだったアラマタ少年は、自分で飼育するだけではなく、博物図鑑を片手に海や川に調査に行き、観察したものをスケッチしていました。目ん玉と脳みそを使い全力で楽しんだ少年は、その後世界的な博物画のコレクターになり、『世界大博物図鑑』を手がけました。70歳を過ぎた今でも海に潜り、珍しい生きものを追い続ける好奇心旺盛なアラマタ博士。本特集展示では、アラマタ博士が長年収集してきた貴重な博物画や標本コレクションとともに、博物画の楽しみ方や海の生きものの不思議を紹介します。


★荒俣宏氏のコメント★
「魚っとこ水族館」で、サカナをおいしく見ませんか

日本人は魚の絵が大好きです。若冲(じゃくちゅう)も広重(ひろしげ)もおいしそうに描きました。
魚のいのちは鮮度と活きのよさにある、これは絵といえども変わりません。
澄みわたった日本の水に泳ぐ魚は、皿の上にのっても絵になっても
金魚のようにぴちぴちとおいしく見えなければいけなかったのです。
これに対し、西洋の魚の絵は、まず魚屋か釣りの場面、あるいは剥製標本しか思い浮かばなかったらしく、リアルですが、硬くてまずそうに描かれるのです。
でも、油絵を日本に紹介した高橋由一(たかはしゆいち)は、その違いに気づきました。
それで初めの油絵に「鮭の干もの」を描いてみせました。
この西洋流には日本人もびっくり、洋画のインパクトにうたれました。
さあ、和洋いっしょの魚絵を、おいしく食べくらべてみませんか。
――――――――魚っとこ水族館長 荒俣宏

 

5つの展示でたどる海の不思議

0話.大昔、所沢周辺は海だった!?
角川武蔵野ミュージアムがある埼玉県には海がありません。しかし、縄文前期(約6000年前)は、所沢から数キロ先のあたりまで海岸線がきていた時期がありました。おとなりの富士見市には水子貝塚という史跡があったり、現在のさいたま市内からもたくさんの貝塚が発見されていることから、所沢市の近くまで海が広がっていたことがわかります。

1話.少年、博士になる
ここでは、アラマタ少年が海の生きものに出会い、『世界大博物図鑑』を手がけるに至った背景を、少年時代の日記やスケッチとともに紹介します。

2話.古生物、深海魚を探る
博物学とは地球の在庫を調査することです。荒波にもまれながら冒険に出た勇敢な博物学者たちは、たくさんの資料を持ち帰り調査しました。ここで紹介する化石の博物画は、影も描かれていてまるでアート作品のようです。リュウグウノツカイや魚の化石の標本なども展示します。

3話.博士が集めた”博物画”
「博物」と聞くと難しそうな印象を受けますが、実はこの博物画はさまざまな情報が秘められているだけでなく、目ん玉と脳が喜ぶアートとして楽しむこともできるのです。博物学の黄金時代=18世紀から19世紀にかけては、今のように海外に行くことが容易ではありませんでした。危険を冒しても探索に出かけた当時の博物学者たち。博物学には世界を知るロマンも記されています。ここでは、アラマタ博士を魅了した博物画を中心に紹介します。

4話.博士もびっくり、怪魚たち
「生き物好きと、お化け好きが合致する世界が博物学だったんです」と語るアラマタ博士。確かに、博物画をじっくり見ると奇怪な生きものが描かれています。「ハクブツ」と「ヨウカイ」は全く違うように見えますが、実は近い存在なのかもしれません。海にはまだまだ私たちが知らない妖怪たちが潜んでいるかもしれませんよ。

●その他、参加型イベントも実施
 荒俣ワンダー秘宝館入り口では、参加型企画として「どれが一番おいしそうな魚?選手権」を実施。8月から10月までは、来場者が会場に掲示された魚の写真を見て、おいしそうな魚にシールを貼ります。魚の特徴や解説は秘密なので、見た目だけで判断していただきます。11月から1月は、集計結果を発表。それぞれの魚に解説パネルを付け、味や品種を詳しく説明します。

「どれが一番おいしそうな魚?選手権」結果発表

会場で開催していた参加型イベント「どれが一番おいしそうな魚?選手権」の結果が出ました。第一位はタイ科のシープスヘッド!タイ科と聞くだけで、おいしそうなイメージですね。詳しい順位と魚についての解説は、https://kadcul.com/pdf/fish.pdfからご確認いただけます。おすすめの調理方法も記載していますので、ぜひじっくり読んでみてください。

 

開催概要

●展覧会タイトル:魚っとこ水族館-所沢はむかし海だった!?-
 ※「魚っとこ」は「ぎょっとこ」と読みます。
●会場:角川武蔵野ミュージアム4階 荒俣ワンダー秘宝館
●会期:2022年8月6日(土)~2023年7月2日(月)※会期延長
●チケット価格(税込):KCMスタンダードチケット
 ▼一般(大学生以上):1,400円/中高生:1,200円/小学生:1,000円/未就学児:無料
●お問い合わせ先:0570-017-396(受付時間:10:00-17:00)

[主催]角川武蔵野ミュージアム(公益財団法人角川文化振興財団)

*「1DAY パスポート」チケットなどでも本展覧会をご覧いただけます。詳細は公式ウェブサイトでご確認ください。
*展示替えなどにより、日程によっては一部施設に入場できない場合がございます。
*展示内容が変更、または中止になる場合がございます。予めご了承ください。

 

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どれが一番おいしそうな魚?選手権 結果発表と解説

開催期間 2022年08月06日[土] 〜 2023年07月02日[日]
開催エリア 4F エディットタウン-ブックストリート
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