企画展/イベント

Photo:Kenshu Shintsubo
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武蔵野ギャラリー&武蔵野回廊
武蔵野ギャラリー&武蔵野回廊

四季織りなす武蔵野台地は時にやさしくしかし多くは渺渺たる原風景として人びとのこころを捉えてきました。この地は万葉集の歌になり平将門の乱の戦場になり、近年では国木田独歩、大岡昇平の文学の舞台になりました。 今回の展示は、民俗学視点から柳田国男と角川源義を取り上げています。柳田は晩年に武蔵野を巨人伝説ダイダラボッチの聖地とイメージしました。その桁外れに大きいロマンティシズムは宮崎駿監督作品「風の谷のナウシカ」の巨神兵、「もののけ姫」の中で結実されたと思います。 三万年に及ぶ歴史が分厚い関東ローム層の中に堆積する武蔵野。当ミュージアムは「武蔵野回廊」「武蔵野ギャラリー」を設けて、その知られざる全容、神秘の解明に挑戦します。 角川歴彦(公益財団法人 角川文化振興財団理事長) ≪薄暮のダイダラボッチ≫2020年 ©Toy(e)
武蔵野ギャラリー展覧会『武蔵野三万年ことはじめ』

『武蔵野ギャラリー』は、太古の昔から人が住み現在1000万人が暮らす「武蔵野」を改めてみつめ再定義をしていくための場所です。雑誌『武蔵野樹林』と連動しながら、武蔵野の土地、文化、歴史、自然、その未来を探っていきます。
展示内容
■見どころ1 武蔵野を愛した柳田国男と角川源義 雑誌『武蔵野樹林vol.5』の特集との連動企画。1955年角川「俳句」9月号において行われた座談会「武蔵野を語る」を通して、民俗学者・柳田国男と角川書店創業者・角川源義がどのように武蔵野を捉えていたのかに迫ります。 ■見どころ2 角川源義が撮った1950年代の武蔵野の貴重な写真 俳人で学者でもあった角川源義が、カメラで捉えた1955年(昭和30)頃の武蔵野。そのアングルに記憶される風景を紹介します。
■見どころ3 初公開!ダイダラボッチ巨大絵 武蔵野に伝承が数多く残る、妖怪というよりも神様のような存在「ダイダラボッチ」をご紹介します。人気イラストレーターToy(e)氏がこの展覧会のために描き下ろした、ダイダラボッチの巨大絵画も初公開しています。 ■見どころ4 ダイダラボッチが出現!武蔵野地形図×AR 武蔵野の地形図の上にAR(拡張現実)で、ダイダラボッチが出現します。伝承にあるように、山を運んだり、地団太を踏んだり、休んだり、窪地をつくったり……。武蔵野を闊歩する巨人の様々な表情をみることができます。
■見どころ5 雑誌『武蔵野樹林』のフィールドノート 『武蔵野樹林』がこれまでとりあげたテーマを、フィールドノートの形で展示します。「あなたにとっての武蔵野」を発見する入り口として御覧ください。 ■見どころ6 武蔵野坐令和神社 ところざわサクラタウンに新しく誕生した神社『武蔵野坐令和神社(むさしのにますうるわしきやまとのみやしろ)』。武蔵野と神社との関係のほか、神社の随所にちりばめられた多彩な魅力をご紹介しています。
武蔵野回廊

■見どころ1 武蔵野再発見!赤坂憲雄選書の250冊!! 私たちが暮らす武蔵野台地の今昔を読みとく250冊を、「武蔵野学」の提唱者で民俗学者の赤坂憲雄氏を中心とする地域学研究者チームが選書し、解説を執筆しました。「雑木林」「郊外」「川」「ハケ」「旅」「新田開発」「移民」という、武蔵野を読み解くための7つのテーマで配架・構成されています。 ■見どころ2 本と家具 武蔵野の雑木林をイメージした本棚空間は、当ミュージアムの建設設計を手掛けた隈研吾建築設計事務所が制作しました。埼玉県産のヒノキ材だけを使用し、縦横の棚板の間隔をランダムに配した、自然のリズムを感じさせるデザインになっています。
監修者=赤坂憲雄(あかさか のりお)

1953年東京に生まれる。東京大学文学部卒。専攻は民俗学・日本文化論。東北学を提唱し、牽引した。学習院大学教授。2007年『岡本太郎の見た日本』(岩波書店)でドゥマゴ文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞(評論等部門)受賞。『東北学/忘れられた東北』、『武蔵野をよむ』、『ナウシカ考 風の谷の黙示録』など著書多数。
展覧会概要
住所:埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 ところざわサクラタウン内 開館時間:日〜木曜 10:00-18:00/最終入館17:30 金・土曜 10:00-21:00/最終入館20:30 休館日:第1・3・5火曜日 ※祝日は該当する曜日の開館時間と同様 ※休館日が祝日の場合は翌日休館 ※レストランは除く ※開館日・時間は変更される場合もございます。 ◎1月1日〜2021年1月3日は10:00-18:00/最終入館17:30 ◎12月29日、30日、31日、2021年1月4日〜7日は休館
開催期間 | 2020年11月06日[金] 〜 2021年10月31日[日] |
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開催エリア | 5F 武蔵野ギャラリー |